【5325】第1章:小さな上り坂(2)

2019年8月1日(木)

ノンストップで15年目突入。

連続更新5325日目の超個人的日記です。


さぁ、8月!

令和初プロフィール記念シリーズ

勝手に続けます!


*大阪から名古屋に移動しました!



◆第2話:20年ぶりの故郷。


時は流れ、大学3年の秋。


私たちはゼミのフィールドワークで、

「鹿児島県上甑村に合宿をし、

島に代々まつわるお祭りを見学する」という

信じられない、この文章を書いている今でも

信じられない奇跡の機会を得る。


その当時から両親がお世話になっている方々が

多数在住している、と親には言われたものの、

私はあえて事前連絡せず、島に渡った。


はたして、幼き日の記憶を

どれだけ辿れるのか?


自分の過去とまっさらな状態で

向き合ってみたかった。


羽田空港から、空路鹿児島へ。

バスで鹿児島市内に入り、

そこから電車で串木野市

(現:いちき串木野市)へ。

さらにフェリーに乗船し、

大海原を移動すること1時間。


ついに私の故郷、甑島が現れた。


ゼミの仲間や先生とともに船を下り、

宿舎に荷物を置くやいなや、

私は自分が遠い昔住んでいた家を

見つけに行きたくなった。


実際そこから私の歴史が始まった

といっても過言ではない。

ルーツを訪れたくなるのは当然だろう。


はやる気持ちを抑えつつ、

まるで宝探しの旅に出るような

高揚感とともに一人港へ足を運んだ。



「港の近くの急勾配の上り坂を4、5分。」

「そこから左に曲がったところの平屋の建物」



かすかな記憶だが、

でもハッキリと覚えている。


20年も経つと街は変わり果てるものだが、

ありがたいことに、小さな島の景色は

時が流れてもほぼ記憶のままの姿で

私を出迎えてくれた。



が、しかし。


いきなり困ってしまったのは

港からのスタート地点でもある

「急勾配の上り坂」が見つからない。


取り急ぎ、港から延びる

細い平坦な小道を歩くと、

1分もしないうちに

左手に脳裏に描いた

木造の古民家が現れた!





~第3話:「幼きルーツを探す旅。」に続く~

PRECESSION ! TAKASHI UEHARA OFFICIAL BLOG