【6044】時代を築く。

2021年7月20日(火)

ノンストップで17年目突入。

連続更新6044日目の超個人的日記です。


◆連続追悼。お悔やみ申し上げます。

 (以下、敬称略)


オフコースや小田和正のプロデューサーで

あの「ルビーの指輪」(寺尾聰)を世に放った

元上司の武藤さんがご逝去。

時を同じくして、音楽業界の重鎮、

元ソニーの酒井さんの訃報が届きました。


山口百恵を筆頭に、

数多くのアーティストのヒット曲を連発した、

伝説のプロデューサーです。


その酒井さんの代表的メガヒットが

久保田早紀「異邦人」。

当時のディレクターは私の元上司金子さん。


「白い朝」という原曲を

「異邦人〜シルクロードのテーマ」に変え、

独特のイントロを加えた話は業界では超有名。

(実際編曲を行った方は異なりますが)

まさに敏腕プロデュースです。


金子Pも業界で名だたる存在。

当時数少ない女性ディレクターとして

ジュディオング「魅せられて」など

数々のヒット曲を生み出しました。


当時悩みまくっていた新人の私を

レコーディングスタジオに呼んでくださり、

寿司を頼んでいただいて、一緒につまみながら

「あなたはプロデューサーになれる」と

語っていただいたのがめっちゃ嬉しかったです。

(当時:レコード大賞受賞・取締役プロデューサーと

文句ばかり言ってるヘッポコ新人)


時を経る中で、「あれは当然リップサービスで

使えない新人を鼓舞してくださったのだ」と

理解していたのですが、4年くらい前、

20年ぶりくらいに再会したとき、

「将来プロデューサーになると期待していた」と

当時と全く同じ話をしてもらったのが感動的でした。


*ちなみに当時の私は、

暖炉と倉庫と玄関の花を

無言プロデュースしてました。


*超立派な「暖炉」が社内にあり、

その日の風向きを予測しながら、

白樺や檜を組んで「最高の火の形」を作り

誰からも褒められないので自画自賛してました。



昭和歌謡史を築かれた先生方の多くが

知らぬ間に80代。

「音楽が時代を作った時代」でもありました。


お世話になった経営陣も70代。

時の流れを感じずにはいられません。

でも、当時「時代を作っていた」方々と

一緒に働いていたんだと思うと

めっちゃありがたい環境にいたんだなぁと。


小田さんの「ラブストーリーは突然に!」が

270万枚以上の大ヒットになった時代。

音楽産業はめっちゃ勢いがありました。


目の前の仕事は苦しかったけど

会社は楽しすぎて、刺激いっぱいだった

社会人の原点。


「何、懐古主義陥ってんだ!」と思いつつ、

実はその当時のことを振り返ると

「今とつながっていること」

たくさん見つかりました。


これも習慣の履歴書の中の

「自分史上最も詳細な自分史」を

書いたからこそ気づけました。


脈々とつながる人生の因果関係。


自分の人生の理由が見つかる、

プライスレスの財産に気づきました。



大御所の訃報に際し、

お悔やみ申し上げるとともに

今日は異邦人をBGMに、心の中で

シルクロードを歩いてみたいと思います。

(というかリピートで聴きながら書いてます)


何が見えるのだろう。

何を感じるのだろう。


楽しみです。









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